３つの庭と４つの屋根がある家

自然豊かな愛知県瀬戸市に計画した木造2階建て住宅。
敷地周辺は調整区域の為、田畑や住宅が点在するのどかな地域で
計画敷地の東側には、自生した木々が生い茂り、風で揺れる木々の触れ合う音が心地よく、車の通る音や、人の視線を遮る「自然の壁」としての役割となっています。

建物は、建物角度のズレがもたらす奥行きのある空間、高さの異なる四つの屋根、
それぞれ違った役割を持つ、三つの庭で構成しました。
木々の高さがそれぞれ異なるのと同じように、地から空への縦方向への奥行きを出す高さの異なる屋根。
前庭は、敷地周辺との共用部としてとらえ、建物と周辺とを緩やかにつなぐ役割。
中庭は、森を敷地内に取り込むツールとなり、本来閉ざされた空間となる中庭が、「開かれたプライベート空間」となり家族の憩いの場となっています。
建物南側に位置する後庭は、施主の所有地の為、今後建物が建つ計画は無い為、光、風を室内にもたらし、居住空間を豊かにします。